「バイデン米政権による臨界前核実験に抗議する声明」

 非核の政府を求める大阪の会は、上記の抗議声明を2022年4月25日にアメリカ大使館にFAXするとともに、総領事館には郵送しました。
 下記に全文を掲載および、A4版のPDFファイルを配置しておきますのでご利用ください。


 

アメリカ合衆国大統領
ジョー・バイデン 殿

バイデン米政権による臨界前核実験に抗議する声明
               

   非核の政府を求める大阪の会 常任世話人会


 米エネルギー省核安全保障局(NNSA)は、バイデン政権が昨年6月と9月に臨界前核実験を行ったことを明らかにした。

 臨界前核実験とは核兵器用プルトニウムを実際に装着し、高性能火薬を爆発させ、核爆発を起こす臨界状態の直前で停める実験である。この実験は高性能火薬の爆発による衝撃波を受けたプルトニウムの反応を観測することで、核兵器弾頭の劣化状態を確かめるもので、核戦力を維持するための手段とされている。

 昨年1月に発効された核兵器禁止条約では、核兵器の保有、開発、実験、製造等が一切禁止されている。今や核兵器禁止は世界共通ルールであり、バイデン政権の今回の実験は、この国際ルールに背く行為である。のみならず、米国自身も推進してきた包括的核実験禁止条約(CTBT)の趣旨である、核軍備の縮小や、核兵器の「質向上」の抑制にも反する行為である。

 更に、今年米国をふくむ核保有5ヵ国が発表した「核戦争を防ぎ、軍拡競争を避けることについての共同声明」においても強調された核不拡散条約(NPT)第6条(核軍備競争の早期停止、核軍備の縮小に関する効果的な措置につき、並びに厳重かつ効果的な国際管理の下における全面的かつ完全な軍備縮小に関する条約について、誠実に交渉を行うこと)の精神にも反する行為と言える。
今ウクライナへのロシア侵攻において、プーチン氏は、核兵器の先制使用をほのめかす発言を行っている。ロシアと同じく多数の核兵器を保有する米国もまた、核兵器の維持、開発のための臨界前核実験を行っていたという事実からは、米露政権ともに核抑止論に固執している事が明らかとなった。核保有国による「誠実な交渉」を待っていては、永遠に核兵器なき世界を実現することは不可能である。核抑止論を放棄しない限り、世界から核の脅威は取り除けない。

非核の政府を求める大阪の会は、核兵器廃絶の国際世論に背を向けるバイデン政権の今回の臨界前核実験の実施に強く抗議する。報道によるとバイデン政権は今後数年のうちに追加の核実験を計画準備しているとのことであるが、今後一切核実験を行わないように強く求めるものである。

 核兵器禁止条約にこそ核兵器のない世界への展望がある。日本政府をはじめ、未だに核兵器禁止条約に批准ないし参加していない全ての国の政府に対して、核廃絶の確かな道である核兵器禁止条約への批准、参加を呼び掛けるものである。
 2022年4月25日


「バイデン米政権による臨界前核実験に抗議する声明」(PDFファイル) 
 

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