国連における核兵器禁止条約交渉会議
国連における核兵器禁止条約交渉会議
6月15日から国連で開催される核兵器禁止条約の交渉会議の第二期会期に大阪から9名の代表が参加します。当会からも大勝地平常任世話人を派遣することになり、15日~20日までの間、リアルタイムで現地の様子を伝えてもらうことになっています。
(国連交渉会議の会期は、6月15日~7月7日ですが、代表団の派遣期間は、20日までです)
2017.6.18ニューヨーク行動3日目報告
「カザフスタンの核被害や青年の同世代での交流や取り組みの重要性」を語ったヌルザンさん(廃絶2000青年ワーキンググループ)、「青年への情報共有や教育の大切さ、青年の潜在能力や成長への信頼でどの運動でも活躍できる」と発言したシンさん(アンプリファイ)など、同世代の活動家の意欲や課題・展望などを共有できました。
集会後は大阪代表団で交流会を開催し、今回のニューヨーク行動を振り返りながら、これからの決意も含む感想交流を行いました。
3日間通して、世界の本流は核兵器廃絶を求める市民社会の声やそれに応える政府や国際機関なのだということを実感できました。また現地で改めて、対話を通した草の根の活動の重要性や社会変革運動の多様性について、その運動の連帯や共同の重要性を考えさせられました。これからニューヨーク行動で感じ、考え、得たことをまずは色々なところで報告し、今年の世界大会の成功へ結び付けていけたらと思います。
改めて、代表として派遣していただいた「非核の政府を求める大阪の会」及びカンパなどでご支援いただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
非核の政府を求める大阪の会 常任世話人
民青同盟大阪府委員会 常任委員 大勝地平
2017.6.17ニューヨーク行動2日目報告
2日目は朝から大阪代表団と和歌山のメンバーでコロンブス広場で署名行動に取り組みました。
言葉が通じるかなど、初海外の署名行動に少し緊張しましたが、「we want to ban Nuclear Weapons(私達は、核兵器廃絶を求めています)」「signature please!(署名お願いします)」と訴え、署名を個人では3筆、全体では29筆の署名を集めました。署名に協力してくれた人の中には、「戦争は良くない、だから核兵器もダメ」と話してくれた方もいました。核保有国のアメリカでも私達の取り組みに賛同してくれる人も大勢いると実感しましたし、その人たちの思いを集める草の根の活動の重要性を感じました。
署名のあとは、前日交流した青年を含む多くの女性が参加する「核兵器を禁止する女性行進」に参加しました。豪雨のなか1000人の参加があり「What do want?(何がしたい?)Nuclear Ban!(核兵器禁止!)」「When do we want it?(いつがいい?)Now!(今すぐ!)」と英語でコールもしました。
豪雨のなかで少し大変でしたが、アメリカの活動家の人や市民の人とこころ一つにアピール出来て楽しかったです!
行進後の集会では、交渉会議の議長エレンホワイトさんが会場にかけつけてくれ、2,963,889筆分の署名の目録を代表者通じて渡しました。
この到達を通過点として、市民社会の声をもっと届け条約の後押しをしていきたいと思いました!
夜は昨年の世界大会に参加していた、タフツ大学で核兵器廃絶の取り組みを広げている、ヘイリーさんとその同じ大学の仲間ケビンさんと夕食交流をしました。ヘイリーさんが、世界会でヒバクシャの方の話を聞いて取り組みの力にしている話していたのが印象的で、ヒバクシャの実相を広げる取り組みが世界の青年も突き動かしているのだと感じました。
6.17 核兵器廃絶を求めるNY女性行進
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2017.6.16ニューヨーク行動1日目報告
国連の傍聴後はセルジオ・ドゥアルテもと国連軍縮問題担当上級代表の講演を聞きました。印象的だったのは「核兵器禁止条約国連会議の背景に、多くの国の核兵器兵器廃絶の努力にもかかわらず、核不拡散条約がなかなか進展しないという、不満がある」と語られたことと、「オランダのように核の傘にありながら会議に参加している国もあるように、核保有国やその周辺国が条約に参加することが依然として大事」と語られたことでした。核の傘にもとにある日本政府の態度を変えさせ、アメリカなどの核保有国を条約に参加させる課程と私達の役割の重要性感じました。夕方からは核兵器禁止条約交渉会議に参加している青年たちと交流し、次の日に行われる「核兵器を禁止する女性行進」のプラカードやグッズを一緒に作りました。
英語が不自由で、僕自身はなかなかコミュニケーションがはかりにくかったですが、大きなつるを追って、メッセージを書いてもらうなど、和やかに交流し、様々な運動交流をしました。
非核の政府を求める大阪の会代表
民青同盟大阪府委員会常任委員 大勝地平
世界は核兵器廃絶へ画期的な一歩をふみだす
~日本政府は参加拒否、今こそ非核の政府を~
永年にわたる私たちの運動は、ついに核兵器を違法化するという画期的な一歩をつくりだしました。
核兵器禁止条約をめぐる多国間交渉会議(第一期)が3月27日から5日間にわたって国連で行われ、115ヵ国以上の政府代表や国際機関が出席、更には被爆者、日本原水協、日本共産党など内外から200名以上の市民社会の代表も正式参加が認めら演説するなどして成功に貢献しました。会議の内容は、条約の原則と前文、中核的禁止事項から市民社会の貢献、条約の発効要件など多岐にわたるものの白熱した議論で条約制定への道筋が見えてきたと評価されています。
今回の会議開催の背景にあるのは、2000年、2010年のNPT再検討会議で合意された「核兵器のない世界の達成に全力をあげる」という誓約を履行せず、NPT第6条の「核軍縮義務」を怠る核保有国に対する非核保有国の不満であり、多国間交渉の行き詰まりを打開するためです。さらに、従来核保有国が主張している「国家の安全保障上核兵器は必要」という「核抑止力論」よりも核兵器の非人道的結末を指摘して「人道上許されない大量殺戮兵器は禁止すべき」との決議が、国連総会やNPT再検討会議準備会を通じて世界の圧倒的多数派になっている結果です。文字通り被爆者を先頭にした草の根の反核平和運動と非同盟諸国など各国政府の合流の力でした。
国連会議では、アメリカを先頭に英、仏などが「核兵器禁止条約は非現実的」とボイコットして会場外で「抗議行動」を行い、日本政府も「会議は建設的ではない」と発言して不参加を表明したことには内外からの失望と怒りが殺到し、皮肉にも彼らの焦りと孤立ぶりを露呈する結果となりました。
国連会議議長は、次回の6月15日からの第二会期で条約を成立させると明言し、草案を5月中にも公表する予定です。その速いテンポをリードする私たちの運動強化も急がれます。
逆流や妨害を許さないためにも「ヒバクシャ国際署名」運動を飛躍させ、第二期会期への大阪原水協代表9名のNY派遣団に託したいものです。
2017年4月12日 岩田幸雄(大阪原水協 理事長)
国連における核兵器禁止条約交渉会議に不参加表明した日本政府に対する抗議
日本政府は3月27日より国連で始まった核兵器禁止条約の交渉会議に参加しないことを表明しました。
核兵器廃絶は、広島・長崎の被爆者のみならず、日本国民の悲願です。今回の日本政府の不参加表明は、「ふたたび被爆者をつくらない」と訴える被爆者や、平和を願う日本国民、そして核兵器のない社会の実現をもとめる国際世論を裏切る、許し難い行為です。