NO 10 浄土真宗本願寺派西性寺住職 根来亮裕

浄土真宗の御開山親鸞聖人は、ご自身のことを罪悪深重の凡夫と表現されることがあります。阿弥陀さまの智慧の光に照らされたものとして、自らを見つめられた上の自己観なのでしょう。

私たちは、自己や自己が属する組織などを「善」とし、それに敵対するものを「悪」ととらえがちですが、それが争いの根源になることを、親鸞聖人は深く見つめられ、我々は皆ともに罪悪深重の凡夫ではないですか?と、問いかけておられます。

歎異抄に「さるべき業縁のもよほさば、いかなるふるまいもすべし」という親鸞聖人のお言葉があります。これは、お弟子たちの間で善悪についての論争があることについて、お弟子のひとりである唯円房が、聖人にお尋ねになったときのお言葉です。我々はともに、罪悪深重の凡夫であって、縁があれば、何をするかもわからない恐ろしいものを持っている、ということなのでしょう。

第二次大戦では多くの宗教者も戦争に加担しました。浄土真宗も例外ではありません。戦争は、動き出せば阻止するのは並大抵のことではありません。結局、恐ろしい核兵器の使用まで行きついてしまったのです。

戦争が始まる時になって慌てても手遅れなのです。平和な今こそ、過去の反省の上に立って、非核平和への行動をとるべき時だと思います。

 

 

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