NO9 真宗佛光寺派正念寺住職 長田譲
今年末に京都の清水寺管長さんが揮ごうする一年を表す漢字は「嘘」だと私は思います。昨年から続く、国有地をただ同然で森友学園へ払い下げた森友疑惑。安倍首相のお友達が理事長を務める加計学園への獣医学部の新設にかかわる加計疑惑。これらに対する国会審議のお粗末きわまりないこと。
公文書の改ざんは日本の歴史を「嘘」で塗り替えることです。公文書の隠蔽も国民に対する官僚の「嘘」。「無い無い」と言い続けた文章が、内部告発を受け、言い逃れが出来ないとなれば、「ありました」となる。極めつけは、安倍首相の発言「疑惑のウミは出し切る」と何度も発言。国会前には「ウミお前だ」と嘘を見抜いたのプラカード。
沖縄への核の持ち込みは「非核三原則を厳守」するという歴代自民党の政府答弁が「密約」という名の日本国民への嘘と偽りであったことが明らかに。
仏教では「十悪」に妄語(もうご)綺語(きご)悪口(あっく)両舌(りょうぜつ)といって、四つも口にまつわる戒めが説かれている。庶民の中でも嘘つきや二枚舌の人は信用されませんが、国家の権力者が嘘や二枚舌を使い、反省もしない。すでに日本は民主主義を切り捨てられた独裁国家なのかと疑いたくもなる。
「嘘つきは泥棒の始まり」と言うが、国民の財産・文化的で最低限度の生活・沖縄の豊かな自然を奪われてなるものか。えんま様に代わり国民世論で嘘つきを成敗し、故翁長沖縄県知事の意を継いで、核も基地もない沖縄と日本をめざし「あきらめない」。