NO2 大阪宗教者平和協議会副理事長・大阪宗教者九条ネット運営委員 小谷静良
『共謀罪<テロ等準備罪>』は、戦時中の治安維持法に該当するのでは? 宗教者は反対だ。
大阪宗教者平和協議会副理事長・大阪宗教者九条ネット運営委員
小谷静良
戦時の治安維持法は、戦後に廃止された。だが72年経過する今日、建物や器物損害補償は成されずにいる。犠牲者の名誉も回復させず、個人の国家補償もしない国、日本政府。
その政府が同等の「テロ等準備罪<共謀罪>」を提案し、実体法として企てている。もし成文法に法律化すれば、その法は「政権」者の恣意的判断による運用、決断に期する様になる。世間社会に暴力組織や、テロ集団を取り締まる法律と説明する。世間は、三人よれば文殊の知恵で最善策が出来ると言う。しかし、政権側に立てば、三人も人が集まり世の中を批判し、政権を批判、改革世直しをする。よって政権側の私的判断で決意断行となる。犠牲者が数多出る。歴史が証明する。戦前の治安維持法を見よ。共産主義、社会主義、自由主義、超国家主義、信奉者団体を取り締まるだけでなく、世間一般社会人、宗教者も取り締まる。
(例)「大本教事件」大正十年(1921)神殿破壊、幹部逮捕。理由「三千世界の世を、立替世直し」を訴える。大正デモクラシーの世論に乗る。不敬罪、新聞紙法違反。二度目「治安維持法」違反、昭和十年(1935)ダイナマイトによる神殿爆破による破却と幹部逮捕。上記例が政権者の実体。大本教の歴史的遺産は、京都の「亀岡」と「綾部」に残存しています。市民の皆様各位はご自分の「眼」で確かめて「肌」で感じて下さい。世間の「噂」より、自分の眼で確かめる必要があります。他国ドイツのマルチン・ニーメラ牧師の告白「ナチスの共産主義弾圧も黙り込み、社会主義弾圧も黙り込み、ユダヤ人狩りも黙り込み、そして教会も弾圧されてきた」。
文献:出口栄二「大本教事件」三一新書、島田裕二「日本の十大新宗教」幻冬舎新書、高橋和巳「邪宗門 上下」河出書房