核兵器禁止条約の発効確定を歓迎する声明

核兵器禁止条約の発効確定を歓迎し、

日本政府に対し、直ちに条約の署名・批准を求めます。

 

2020年11月4日

非核の政府を求める大阪の会常任世話人会

 

2020年10月24日、核兵器禁止条約の批准国は50ヵ国に達し、同条約15条1項により、同条約は90日後である2021年1月に発効することが確定しました。

非核の政府を求める大阪の会は、長年にわたり、核兵器廃絶のため尽力された被爆者の方々、日本及び世界のNGOや市民運動、国連、各国政府の努力に敬意を表し、偉業の達成を心から歓迎するものであります。

 

核兵器は、これを使用すると多大な人命を一瞬にして奪い、生き残った被爆者にも放射線被曝による健康被害を長期に与えるのみならず、地球的規模の環境破壊をももたらす、人類と決して共存できない非人道兵器であります。

 

核兵器禁止条約は、核兵器の開発、実験、製造、生産、獲得、保有、貯蔵、移譲、使用、使用するとの威嚇などを完全かつ全面的に禁止する(条約1条)史上初の条約であり、核兵器が違法であるという国際規範を確立する画期的な条約です。この条約に参加していない核保有国や、核の傘の下にある国々もまた、核兵器の違法性、非人道性という国際規範に政治的道義的に強い影響を受けることとなります。条約発効後、1年以内に締結国会議が招集され(条約8条2項)、5年後からは条約の運用や目的達成の進展状況を再検討する再検討会議が開かれていき、核兵器廃絶を実現するための具体的な議論がなされます。核兵器廃絶のための世界規模の現実的動きが始まろうとしているわけです。

 

唯一の戦争被爆国である日本がこの条約に参加し、世界に核兵器の非人道性を訴え、国際法上違法であることを発信することは地球上から核兵器を廃絶するための大きな力になります。本条約は核兵器保有国も一定の条件を満たせば、参加することが認められています(条約4条)。日本政府が核兵器廃絶のために、核兵器保有国と被保有国との橋渡しの役割を果たすというのであれば、この条約にまず日本自身が参加して、核兵器保有国に対してこの条約に参加するよう働きかけを行うべきであり、一刻も早く日本は条約への参加を行うべきであります。

 

本会は、日本政府が非核の政府となることを求めて、大阪の地で取り組みを行う団体であります。本会は核兵器廃絶を求めるさまざまな運動とともに、核兵器禁止条約に参加する政府、非核の政府を求め今後とも力を尽くすものであります。

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