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非核の政府を求める会第29回全国総会報告
 事務局長  豊島達哉
 6月14日に開かれた非核の政府を求める会の第29回全国総会に、大阪から中川代表世話人と私の2名が出席してきました。総会議案の報告では、NPT再検討会議準備委員会等様での議論の内容や、団体、個人の報告等を具体的に指摘され、核不拡散条約(NPT)再検討会議が開かれる来年に向けて、核兵器廃絶を求める国際世論が、核保有国を包囲している情勢であることが確認され、日本政府が被爆国にふさわしい役割を果たすよう迫っていく運動を強めることが提案されました。
 また議案では「核抑止論」が核兵器禁止条約の交渉を開始する上で大きな障害となっているとの指摘がなされ、「核抑止論」は核兵器による軍事的緊張と脅迫を永続、拡散する極めて危険なものであることを系統的に解明し追求していくことの重要性が指摘され、「核抑止論」を打破するためにもヒロシマナガサキにおける被爆の実相、核兵器の非人道性を世界の共通認識にする必要性が強調されました。
 討論では、中川代表世話人から、「ヒバクシャ」という言葉は、現在では原爆被「爆」者、原発事故の被「曝」者を包摂する意味を有している。非核の会においても今後更に原発事故におけるヒバクシャの問題や原発再稼働を含めた原発施策問題を積極的に位置づけるべきとの問題提起がなされました。私からは、ノーモアヒバクシャ訴訟の現状と、大阪の会で行った自治体アンケートの内容(とりわけ今年はNPT再検討会議に向けた自治体での取り組みについての質問事項を加えました)を紹介しました。(なおノーモアヒバクシャ訴訟の現状、自治体アンケートの内容については別稿ご参照)
 討論では、そのほかに集団的自衛権の問題、沖縄県知事選の情勢等の報告がなされ、また非核三原則法制化の運動は、NPT再検討会議での核兵器廃絶に向けての世論形成や、日本政府に被爆国としての役割を果たさせるためにも現在において極めて重要な運動課題であることが指摘されました。また、それぞれの地方で自治体アンケートや、自治体との懇談をした内容についても議論が出されました。

 討論を含めた議案全体の採択の後、 新世話人の選出。そして「『戦争する国』づくり許さず、核兵器廃絶、非核の日本を求める共同大きく」と題する「国民のみなさんへの訴え」を採択しました。