今世界の緊張が強まり、アジアの危機が言われる中、この理念は益々輝きを増しています。
今年9月からピースおおさかはリニューアルのため閉館し、来年春に再開する予定ということです。8月27日に公表されたピ
ースおおさかの「リニューアルの具体的な展示等の概要」を見ると、「大阪空襲を中心に、子ども目線」を謳いますがその内
容を見るとこのままでは2億数千万円の府民・市民の税金が無駄になる危険があります!
なぜ大阪が廃墟になり、多くの市民が焼け死んだ空襲を受けたのか、空襲の歴史を分かり易く模型なども使って伝えたい、
というと予算がありませんとの答えです。一方で空襲の際には命を守る役に立たなかった防空壕の模型に400万円もかけて体
験を伝えると言います。今までの展示に家の下に作られた小型防空壕の模型が既にあります。これを使えば十分体験は伝えら
れます。この間、東住吉区田辺に落とされた爆弾は模擬原爆だったことが明らかにされました。
約5トンもある爆弾の模型は見る人にどんなに空襲が凄まじかったかを雄弁に物語り、大阪空襲が広島・長崎に繋がることも
示せるでしょう。これももう計画が進んでいるので入れられないということです。その上入口近くで上映する映像「なぜ日本
は太平洋戦争に突入することになったのか」のナレーション文には、設置理念と異なる「自存自衛のためにやむなく戦争をし
てきた」という内容になっています。
このままのリニューアルが進むと、まったく魅力のないピースおおさかになってしまいます。私たちはピースおおさかのリ
ニューアルが「設置理念」をいかし、現在明らかにされたことを展示に反映するリニューアルにして欲しいと強く願い、その
内容を明らかにするため集会を開きます。
戦後69年を経て戦争で犠牲になった日本人の被害と同時に、日本軍の加害によるアジア各地の人々の被害を知ることが出来
ました。戦争はそうした両面をうみます。そのことを教訓とし二度と繰り返さぬため今度のリニューアルで最低限何を欠くこ
とが出来ないかを討議し、進行中のリニューアルに反映させるよう要求する集会にしたいと思います。
関心を持つ多くの方々と共に考え、その声を発信する機会にお集まり下さい。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
日時:2014年11月24日(月・振替休日)午後1時30分~4時30分
(開場は午後1時から)
会場:エルおおさか709号室(地下鉄谷町線、京阪電鉄「天満橋駅」下車、西へ300M、電話06-6942-0001)
資料代:500円
基調提案:上杉聡さん(事務局)
講演:「戦争犠牲者達を怒らせてはなりません!(仮)」
―――歴史・教育学者が点検するピースの新展示案―――
講師安川寿之輔さん(名古屋大学名誉教授)
1935年生まれ。社会思想史研究者。日本戦没学生記念会元事務局長、不戦兵士・市民の会副代表理事。著書は『日本近代教育の思想構造 福沢諭吉の教育思想研究』、『十五年戦争と教育』など多数。
各界からの発表(予定):大阪空襲体験者、重慶空襲訴訟関係者、大阪各地の追悼集会関係者、教員、平和のNPO、歴史研究者など
連絡先:15年戦争研究会、
(593-8303 堺市西区上野芝向ヶ丘町2-15-76 横山篤夫方)
|