非核の政府を求める大阪の会 
 非核大阪
 
 どうなってんねん?ピースおおさか  

    ――――そのリニューアル、待った!!――――

           ピースおおさかのリニューアルに府民・市民の声を!実行委員会

  ピースおおさかは大阪城の一角にあり、長年、大阪府民・市民の自慢できる施設でした。開館する時に決めた「設置理念」

には高らかに大阪から平和を発信する目的を謳いました。
    
    第二次世界大戦において、大阪では
50回をこえる空襲により、市街地の主要部が廃墟と化しました。こうした被害

   は大阪にとどまりません。世界最初の核の被爆都市、広島・長崎、「本土決戦」の犠牲となった沖縄をはじめとして、

   数多くの日本国民が尊い生命を失い、傷つき、病に倒れました。

   同時に、
1945(昭和20)年815日に至る15年戦争において、戦場となった中国をはじめアジア・太平洋地域の人々、

   また植民地下の朝鮮・台湾の人々にも多大な危害を与えたことを、私たちはわすれません。

 今世界の緊張が強まり、アジアの危機が言われる中、この理念は益々輝きを増しています。

今年9月からピースおおさかはリニューアルのため閉館し、来年春に再開する予定ということです。827日に公表されたピ

ースおおさかの「リニューアルの具体的な展示等の概
要」を見ると、「大阪空襲を中心に、子ども目線」を謳いますがその内

容を見るとこのまま
では2億数千万円の府民・市民の税金が無駄になる危険があります!

 なぜ大阪が廃墟になり、多くの市民が焼け死んだ空襲を受けたのか、空襲の歴史を分かり易く模型なども使って伝えたい、

というと予算がありませんとの答えです。一方で空襲の際には命を守る役に立たなかった防空壕の模型に
400万円もかけて体

験を伝えると言いま
す。今までの展示に家の下に作られた小型防空壕の模型が既にあります。これを使えば十分体験は伝えら

れます。この間、東住吉区田辺に落とされた爆弾は模擬原爆だったことが明らかにされました。

5トンもある爆弾の模型は見る人にどんなに空襲が凄まじかったかを雄弁に物語り、大阪空襲が広島・長崎に繋がることも

示せるでしょう。これももう計画が進んでいるので入れられないということです。その上入口近くで上映する映像「なぜ日本

は太平洋戦争に突入することになったのか」のナレーション文には、設置理念と異なる「自存自衛のためにやむなく戦争をし

てきた」という内容になっています。


 このままのリニューアルが進むと、まったく魅力のないピースおおさかになってしまいます。私たちはピースおおさかのリ

ニューアルが「設置理念」をいかし、現在明らかにされたことを展示に反映するリニューアルにして欲しいと強く願い、その

内容を明らかにするため集会を開きます。


 戦後69年を経て戦争で犠牲になった日本人の被害と同時に、日本軍の加害によるアジア各地の人々の被害を知ることが出来

ました。戦争はそうした両面をうみます。そのことを教訓とし二度と繰り返さぬため今度のリニューアルで最低限何を欠くこ

とが出来ないかを討議し、進行中のリニューアルに反映させるよう要求する集会にしたいと思います。

 関心を持つ多くの方々と共に考え、その声を発信する機会にお集まり下さい。

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日時:20141124日(月・振替休日)午後1時30分~4時30

              (開場は午後1時から)           

会場:エルおおさか709号室(地下鉄谷町線、京阪電鉄「天満橋駅」下車、西へ300M、電話06-6942-0001

資料代:500円

基調提案:上杉聡さん(事務局)

講演:「戦争犠牲者達を怒らせてはなりません!(仮)」

―――歴史・教育学者が点検するピースの新展示案―――

講師安川寿之輔さん(名古屋大学名誉教授)

1935年生まれ。社会思想史研究者。日本戦没学生記念会元事務局長、不戦兵士・市民の会副代表理事。著書は『日本近代教育の思想構造 福沢諭吉の教育思想研究』、『十五年戦争と教育』など多数。

各界からの発表(予定):大阪空襲体験者、重慶空襲訴訟関係者、大阪各地の追悼集会関係者、教員、平和のNPO、歴史研究者など

連絡先:15年戦争研究会、

     (593-8303 堺市西区上野芝向ヶ丘町2-15-76 横山篤夫方)

 
 
 
 「ピースおおさか」九月一日から休館

府・市民の粘り強い運動で1991年作られた平和博物館「ピースおおさか」が今月から休館となる。休館を知らせるチラシには「展示リニューアル工事のため休館」、「『大阪中心』に『子ども目線』で『平和を自分自身の課題として考えることができる展示』を目指して・・・2015年4月にリニューアルオープンを予定」とある。休館中でも、資料の貸出し、「語り部」などの紹介、大阪城周辺の「戦跡ウオーク」は実施される。

この問題の現状と本質については「非核大阪の会ニュース第159号(201411日)に掲載された。その後今年度予算議会では「リニューアル予算」が府・市議会でそれぞれ成立、橋下維新の強権政治のもと「南京大虐殺展示撤去へ、空襲などに特化」(毎日新聞)した展示が図られようとしている。

維新の反動性は、ピースおおさかの前身「大阪府平和祈念戦争資料室」当時から府・市民の声を反映していた「ピースおおさか運営協力懇談会」の委員の再委嘱はしないという形で、戦争・平和に関する専門の調査・研究でピースおおさかの運営を支えていた「平和研究所」は再開しないという形で、それぞれ消滅させたことにも現れている。

昨年4月に結成された「ピースおおさかのリニューアルに府民・市民の声を実行委員会」は、「リニューアル展示実施設計」にそって具体化しようとしている誤った展示内容について、逐次、対案をしめし展示内容の変質を許さない対処をしてきた。また、シンポジウムの開催、繰り返し学習会、府議会・市議会の各派要請や館長交渉などを精力的に行った。当会は、「大阪に落とされた模擬原爆に関する事実と展示」「『広島・長崎の原爆の火』を燃やし続ける施設の設置」を要求してきた。さらに、大阪砲兵工廠研究や戦略爆撃研究などの専門家を招いた学習会をとおして、戦争と平和に関する博物館の本来の姿も一層明確になってきた。

府・市民の声を反映できるピースおおさかを作るには、府・市民の声を反映させる運動の高まりを作ること、来年春のいっせい地方選挙で維新の会の野望を打ち破り、安倍政権の歴史認識をただす議会勢力の躍進が求められている。

                           2014、8、21  (長尾正典)